2011/03/12

避難シミュレーション!

 昨日、家の中で子供(三歳になりました!めちゃカワイイっす!)の着替えをしていたところ、やけに長い予震があり、ただ事では無いと感じたため、子供を抱きかかえて屋外へ脱出! まもなく大きな地震に見舞われたのだが、近隣に居並ぶビルの中には洒落にならないほど揺れる建物もあり、震度があと一つでも大きければ倒壊していたのでは無いかと思われるほど。近所の女性達も何人か外に出てきたのだが、みなサンダル履きなんだよね。どう状況が転ぶかわからないのだから、せめてスリップオン(いわゆるスリッパじゃありませんよ)で出てこなくちゃさ。

 俺は結構普段から、「こんな時はこう対処しよう。」と、何事にも一度は考えを巡らすタイプで、今回の地震の時、真っ先に外へ飛び出したのも、ウチの状況ではそれが一番安全だと結論づけていたからである。しかし、近隣のビルの揺れを直に確認(出来たことは幸いである)したことにより、自宅の二階に待避した方が「初期避難としては正解かも知れないな。」と思うようになった。再考の余地有りだ。

 家族でというか、実質、嫁との二人の間で決めていた広域避難場所への避難も考え直す必要があるかも知れない。嫁は小学校の教諭なのだが、学校自体が避難場所であり、帰宅困難者の子供も保護しており、それらの作業に従事するためにも帰宅することが出来ないという、当たり前のことが露呈した。

 こういう時、電話はやっぱり通じないな。メールが使えることは有り難いが、メール出来ないジジババとの連絡を考えると心細い。色々複合的な要因があるとは思うが、災害用伝言ダイヤルが全く機能しなかったというのは困ったものだ。地デジ化で空く予定の電波帯域を有効活用し、ここらへんの改善を強く望む。

 昨夜は、家族全員が寝てしまうと危険かと思い、用心のため俺はテレビをつけっぱなしで夜を明かした。時間が経過するにつけ、徐々に被害の大きさ、恐ろしさが明らかになってきたが、途中、何度か発生した地震警報にも神経をすり減らされた。(結局誤報のようだが)

 被災地の方々にはお気の毒であるが、我が家にとっては色々考え直す機会と捉え、安全をもう一度見直してみようと思う。

........という覚え書きでした。皆さんもお気を付けて!

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2005/04/15

パニック!その2の7

 この項、ちょっと長くかかり過ぎた。今回で終わらそう。

 連行された侵入者と共に、事情聴取のために警察署へ向かった俺であったが.......。

---前回からのつづき---
 警察で事情聴取を受けたのは、以前、交通事故に巻き込まれた時以来で、その時が始めてではなかった。俺は落ち着いたもので、警察官の質問に滞りなく答えるものの、心は何処か虚ろだった。

「○時○分、逮捕。と、.......。」

警官はそのように調書に記入していた。警官でなくとも、犯人を捕まえることを“逮捕”というのだそうだ。もっと詳しく言うと、「現行犯に限り、民間人でも犯人を逮捕することが出来る。」という法律があって、そのものズバリ、民間逮捕というらしい。(へぇ、逮捕ねぇ。そんな当たり前なことにも、いちいち法律があるのか。)
 そうこうするうち、俺のは終わって、板前さん、女将さんの順に聴取が始まった。俺はそこから少し離れたベンチに座って、皆が終わるのを待っている。あれ? 気が付けば凶器のノコギリを俺が持ったままだ。(まだ持ってていいのかなぁ、誰に、いつ渡せばいいのだろうか?)そんなことを、凶器をいじりながらぼんやり考えているうちに、男が進入してきた瞬間がフラシュバックされる。今頃になって体が震えてきた。もちろん、一瞬でも死を覚悟したのだから、その怖さもある。しかし、もっと恐ろしいのは、保身のためとはいえ、ためらうことなく瞬時に殺人を実行に移した自分自身に対する恐怖だった。(殺していたら、今頃俺はどうなっていたのだろう?)
 学生の時分に読んだ「異邦人:カミュ作」という小説の一節を思い出す。大した理由もなく殺人の罪を犯した主人公は、護送車の鉄格子の間からのぞく風景に、かつて自分の住んでいた町並みのような懐かしさを感じながら思う。

「あたかも、夏空の中に引かれた親しい道が、無垢のまどろみへも通じ、また獄舎へも通じうる、とでもいうように。」

 俺はついさっきまで、いつもと変わらぬ明日が来ると信じていた。また明日も居酒屋で働き、その次の日は画塾に通い、その次の日は、そしてその次の日は、.......。ところがどうだ、見ず知らずの侵入者のせいで、それがいかにあやふやなものかということを思い知らされた。(俺は人殺しになるところだったのか! もし、そんなことをしていたら、いくら正当防衛とはいえ、それまでの自分とは違う人生を歩むことになっていただろう。)

 その後、店に戻り、警官が現場の被害状況を写真に収めた後に、簡単に片付けをして、途中だった食事を再開する。三人とも妙にテンションが上がっており、ビールを飲んじゃうかということになり、次は焼酎に行くかということになり、あの時のお前はどうだったとか、何をボヤボヤしてたのさとか、女将さんの走る姿がどうのとか、ケラケラ笑いながら気が付くと、既に時計は正午に近かった。事件が起きたのは早朝だ。仕事の疲れがあったにせよ、三人ともどうかしていたのは間違いなかった。

 その日の夜、再び店に出勤すると、既に割れたガラスは交換されており、事件の痕跡は無くなっている。まるで今朝の出来事に現実感が無くなっている。やや不安になって女将さんに挨拶すると、事の顛末(てんまつ)を知らされた。侵入者の母親が女将さんのところへ挨拶しにきたらしい。その母親によると、侵入者である息子さんは、精神科の病院から退院してまだ数日しか経っておらず、事件を起した動機も、「(中で食事をしていた俺たちが)楽しそうだったから。」「仲間に入れて欲しかったから。」というわけの分らないものであった。母親の、とにかく申し訳ありませんと何度も平謝りする姿を見た女将さんは、なんだか気の毒になってしまったそうだ。
 今になっても俺は思うのだ。あの時手荒なことをしなくて本当に良かった、と。そして、大した怪我もしなかった分、当時のあの店を選んだ侵入者の彼は幸運だったのかも知れない、と。

 彼は今頃どうしているのだろう。

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2005/03/27

パニック!その2の6

 相手のあまりの非力さに、殺意を削がれてしまった俺だが.....。

---前回からのつづき---
 侵入者の腕を掴んだまま、次の行動に移れずにいたところ、しばらくして一緒にいた板前さんがやっと加勢に来てくれた。(そういえば、あんた今まで何してたんだ?)と、その時は思ったが、自分にとっては長い時間と感じられたものの、おそらく俺が飛びかかってから十数秒しか経過していなかっただろう。板前さんは侵入者を背後から羽交い締めしてそのまま床に倒れた。

「早く警察呼べっ!」

板前さんの言葉に呼応するように、もう一人居た女将さんが近所の警察署へ走りだした。・・・近所に警察署があるなら、電話するより直接行った方が話が早い。下手に 110 番通報しようものなら、まず、相手が出るまで結構待たされる。一旦、警察のコールセンターみたいなところにつながるようなのだが、しばらく呼び出し音が鳴るばかり、なかなか電話口に出てくれない。おそらくその間、発信元(通報者)の逆探知でもしているのだろう。しかも一通り状況を説明してから、やっと最寄りの警察署などへ連絡が行くので、焦って電話している身ともなればじれったくて仕方がないのだ。結局警察署が近所でも数十分待たされることになる。直接行けば数分で済むのに。・・・現在では状況がどうなっているかは分らないが、とにかく当時はそういうものであった。

 ガタイの良い板前さんに羽交い締めされた侵入者は観念したように大人しくなっっていた。板前さんの興奮した鼻息だけが妙に耳に付く。何処か冷めた目で床に転がった二人を見ている自分が居る。侵入者は、ひ弱としか言いようがない痩せこけた男で、俺は何を恐れていたのかと、馬鹿馬鹿しくなった。取り上げた凶器も、よくよく見ればそれはただの錆びたノコギリであった。自分は冷静だと思っていたのが如何に勘違いであったか思い知らされる。
 間もなくパトカーのサイレンが近づいてきた。駆けつけた警察官が男に手錠をかけ連行する。自分たちも事情聴取のために警察署へ行くことになった。

---つづく---

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2005/03/15

パニック!その2の5

 意を決し、侵入者に飛びかかっていった俺であったが.....。

---前回からのつづき---
 座して死ぬくらいなら足掻いてやる。一矢報いてやらなきゃ気が済まん。俺は、侵入者に飛びかかった。気が付いた男がナタを頭上に振り上げる。俺は心の中で雄叫びを上げていただろう。

(間に合う!)

男がナタを振り回すより先にその腕を両手で掴み、男の頭上で動きを封じることが出来た。相手は刃物とはいえ、この至近距離だ。これで多少揉み合っても怪我で済む。後は迷わず次の行動に出るのみ。短時間であったが、男に飛びかかることを決心した瞬間から、既に何度も一連の行動をシミュレーションしている。まずは両手で凶器を封じつつ(ここまでは上出来だ)相手のバランスを崩し、左手はそのまま右手で男の首根っこを掴み、倒れかけた方のテーブル、もしくはカウンターへ、そいつの頭を叩き付けるだけだ。渾身の力を込めて。
 手加減はしない、殺してやる。殺してやる。

(殺してやる!)

 俺は凶器を持った腕をねじり上げ.....た。が、その瞬間、得も言われぬ違和感に襲われる。
 冷水を浴びたように突如我に返ってしまった。訳が分らない。(何だ?そうか、そうだ、相手があまりにも非力なのだった!)男が少しでも抵抗していれば、興奮して我を失っていた俺は、迷わず凶行に及んでいたことだろう。ところが男は力なくあえぐだけで、こちらのなすがままだ。これは全く予想だにしなかった。完全に不利な形勢から一転、完全に優位に立ってしまった俺は、逆にパニックに陥った。保身のため迷わず相手を殺害しようとした本能と、突如覚醒した理性に挟まれて、もうどうして良いのか分らない。ぼやぼやしていたら命取りになるやもしれず、とはいえ相手はあまりにも非力だ。

(殺して良いものなのか.....?)

---つづく---

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2005/03/01

パニック!その2の4

 覚悟してしまえば、どんな状況でも人は落ち着いていられるものだ。

---前回からのつづき---
 男は右手に凶器を提げたままゆっくりと近づいてくる。退路はない。状況は甚だ絶望的であり、楽観的要素は何もない。ところが、そういう状況が逆に俺を開き直させた。意外と冷静に考えられる。とにかく「ナタ」が振り回されれば終わりだ。最低でも大怪我は免れまい。しかし振り回さなければ長物の凶器はただの棒っきれでしかない。まだ男は攻撃態勢に入っていない。
 奥の座敷にいた俺は、男を刺激しないよう、まるで落ちた鉛筆でも拾うかのように、男のことなどまるで気が付いていないとでもいうがごとく、自然に間合いを詰めることにした。もう覚悟は出来ている。凶器を振り回す前に飛びつき、首根っこを押さえ、足を払いつつ男の頭をテーブルもしくはカウンターに叩き付けるのだ。それを行動に移すのみ。
 俺はゆっくりと座敷から降り、次の瞬間、男に飛びかかるはずであった。が、ここで致命的な失敗をする。今まさに降り立とうとする床は、厨房から続く通り道でもあり、普段から非常に汚れている。そこに素足で降りるわけにも行かないので、俺はいつもの習慣通りに靴を履こうと、まごついてしまったのだ。

(何をやっているんだ俺は! 今にも死ぬかという時に、靴下ごときの汚れを気にするとは! 自分を冷静だと思っていたのはどうも勘違いだったようだ。)

それは一秒にも満たない時間ロスであったが、男がナタを振り上げることに気が付くには充分過ぎた。

 男はナタを頭上に振り上げようとしている。
 俺は今にも飛びかかろうとしている。

---つづく---

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2005/02/18

パニック!その2の3

 不審者の侵入に気が付いた俺であったが、その男の手にはなんとナタ(鉈)が握られていた。

---前回からのつづき---
 瞬時に死を覚悟したのは何も大げさなことではない。
 「ナタ」というものをご存知だろうか?一言で説明すれば、棒状の斧といったところか。用途は、山に入って道を切り開くときなどに、目の前の障害物を、なぎ倒したり、薪を割ったりすることに使う。その凶暴性は刃の切れ味ではなく、むしろその重さにある。ハガネの厚みが 1 センチ以上あるものもザラにあり、だいの男が振り回せば、厚手のテーブルだって叩き割るのは難しくないだろう。俺の父親は山国の出身なので、トラックの板バネ(サスペンション)で自作していたくらいだから、俺自身もその怖さを充分過ぎる程良く知っている。そんなもの振り回された日には、例え腕で防いだところでその勢いを止めることは出来ない。片腕の、頭蓋の割れた死体の一丁上がりといったところだ。

 男が持っていたのは刃渡り 40 センチ、柄が 30 センチといったところか。実用的なサイズぎりぎりの、嫌になるほど大振りのものであった。

---つづく---

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2005/02/10

パニック!その2の2

 突然背後で起きた物音に、しぶしぶ様子をうかがいに行った俺であったが...。

---前回からのつづき---
 なんと!入口のガラス戸が割られているではないか!散乱したガラス片と共に、足元にはコブシ大の石コロが落ちている。誰かが外から投げ込んだのだ!頭にきた俺は急いで表に出てみたが、残念ながら犯人らしき人影は既に無い。店に戻ると板前さんが、
「どうせ酔っぱらいだろ、しょうがねぇな。とにかく片付けはメシの後だ。さっさと食おうぜ。」

 確かに、居酒屋で働いていれば、日常茶飯事とは行かないまでも、良くある範疇の出来事だ。三人とも食事に戻り、しばらくは、「世の中、変な奴もいるよな」とか「お前、誰かに恨みでも買われているんじゃないか」とか、冗談めかしく話していたところ、「ガラッ」と入口のサッシが開いた。しかし、振り向くと誰もいない。俺がホッとしてサッシを閉めに立とうとしたその時!一人の男が店に入ってきた!
 ゾッとした。そして絶望した。次の瞬間に俺たちを待っているのは「確実な死」だけなのだ。

 右手に「ナタ」を握った男が立っている。

---つづく---

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2005/02/03

パニック!その2の1

 危機に直面した時、当人の深刻さはさておき、端から見ればそれは笑い話でしかない事も良くある。

 以前、居酒屋でバイトしていたことがある。そのとき起こった事を、俺は一生忘れることが出来ないと思う。
 事件のあった日、仕事が終わったのは早朝の5時頃であったか。お店の中で、俺を含めた従業員3人で食事をしていた。(飲食業に勤めると、食費が浮いて助かりますな。)皆で、今日は忙しかったなぁ、なんて他愛ない会話をしていたのだと思う。突然であった。背後で「ガチャーン!」と、ものすごい音が。皆が一斉にその方向に振り向く。
 その時の俺は、座敷の上で入り口に背を向けて座っていたのであるが、騒音は、まさしく入り口で起こったのであり、そこに一番近い位置にいたのは、残念ながら俺であった。仕方が無い(従業員の中では一番下っ端だし)ので、一体何が起こったのか恐る恐る確認しに行くと...。

 つづく。

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2005/01/31

パニック!その1

 危機に直面した時、当人の深刻さはさておき、端から見ればそれは笑い話でしかない事も良くある。

 それは俺が家賃二万円のぼろアパートに住んでいた頃の話しだ。
 暦は春だと世間では言ってもまだ寒い時期の朝。出かけるために入り口のドアを開けた途端、凍てついた風が室内に吹き込む。観念して両手を防寒着のポケットに入れ、首をすくめながらいつものように歩き出した最初の一歩である右足の着地予想地点に、その日に限って巨大なウンコがあった。恐ろしいことに俺の右足は今にもウンコを踏みそうである。
「あぶねぇっっっっっ!!!!」
目が覚めた。踏んでなるものかとあわてて足の軌道修正を行い、バランスを崩しながらも別地点に着地を試みた。通常ならこれで万事うまく行くはずである。が、次の瞬間、信じられないことに、よけたはずの右足の下に、なんと!ウンコが移動したのである!
「えっ? うっそ~~~ん!(涙)」(何がなんだか分らない恐怖、体験したものにしか分るまい。)
もう今にも踏みそうだ。しかしギリギリまで諦めるものか!と、更にあらぬ方向へと足を向けた結果、大幅にバランスを崩した俺は、もんどり打つようにして 2~3m ほど前方に移動していた。

 ...なんとか危機を脱する事が出来た。

 俺は、人の家の玄関前に巨大なウンコをした何者かを呪いながらも、一方で、ウンコを踏まずに済んだ安堵と、両手をポケットに拘束されてもなお無事転倒しなかったその快挙に、しばらくのあいだ充実感を満喫していた。しかし、ここで重大なことに気付く。
「なぜ、ウンコが動いたんだ???」
 おそるおそる現場へ戻ると.......何のことはない、それは大きなヒキガエルであった。やれやれ。(そういえば、朝のテレビでお天気おねぇさんが啓蟄の説明をしてたっけなぁ。)

 それにしても情けないものだ。ウンコが動いたことより、ウンコを踏まないことの方が、俺にとっては余程重要なことだったのですよ。

 以上。話しとしては出来過ぎだが、事実なものは仕方がない。

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