2005/04/10

こだわっちゃダメ!

 よく、「こだわりがあるんですね。」と言われることも多い俺である。
「男のこだわり」などといって、それが美徳のように思われている世間の風潮。これは大間違いだ。拘(こだわ)りとは本来、別に良い方法があるのに、一つのやり方に固執することを言う。創業数百年の伝統ある老舗が、現在に至っても昔のやり方を踏襲していることもあるだろう。しかしそれは旧態然とした方法にこだわっているのではなく、それより良い方法が、現在に至るまで発見されていないからに他ならない。

 人間、こだわりがちである。一度完成したやり方を捨て去るには非常に勇気がいるものだ。
 芸術家のピカソは、自分で編み出した技法を何度も捨て去った。一つ生み出しただけで、それに固執していても、充分に安寧した生活を送れそうなものだが、彼はそれを望まなかった。プロ・ゴルファーの中嶋常幸は、その絶頂期にフォーム改造を行い、数年間スランプに陥った。何もしなければその間トップ・ゴルファーとして君臨できていたものを。そのことに対し、あるスポーツ評論家は「フォームを変えると言うことは、人生を変えることに等しい。」とコメントした。
 いままでさんざん研鑽して積み重ねてきたものを、あえてぶち壊して更に先に進もうとする彼らのその勇気、情熱、あるいは欲望。

 芸術家達はかくも美しい。

 俺はどうだ? 俺は美しいか? 俺は愚かにこだわっていないか?
 軽薄と思われようが、言ったそばから持論を覆すような人間になりたい。

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